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よくわかる!技術解説 環境技術分野

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わかる!光触媒 メニューをスキップ

1 触媒のはたらき

私たちの身の回りにあるものは、なんらかの形で触媒の世話になっています。石油やプラスチック、医薬品などの化学製品は、ほとんどが触媒を使って作られていますし、自動車の排ガス浄化装置や燃料電池などにも広く使われています。

触媒とは「自分自身は変化せずに化学反応を促進する」ものです。化学反応を進めるためにはエネルギーが必要です。それを活性化エネルギーと呼んでいますが、触媒を使うとこの活性化エネルギーを下げ、少ないエネルギーで反応を促進できるのです。また、触媒は自分自身では変化しないので、半永久的に使用できるという優れた特徴を持っています。

触媒の働き(イメージ図)。触媒は活性化エネルギーを下げ、反応を促進する働きがあります。

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2 光触媒の発見

光触媒は、太陽や蛍光灯などの光があたると働き始める触媒です。光触媒は、光があたると表面に強い酸化作用が発生し、有害化合物や細菌などを分解するという強い作用をもっています。

光触媒の基本的な原理は、1972年に日本の科学者により発見されました。「水の電気分解」は、中学の理科実験でも習ったかと思いますが、水溶液中の陽極と陰極の電極に電気を流すと水が分解され、水素と酸素が発生します。これを、一方の電極に酸化チタンを用いることにより、電気を流さなくても光(紫外線)をあてるだけで水が分解されることを発見したのです。つまり、酸化チタンには光触媒作用があるということを見つけたのです。

同様に、1992年に酸化チタンを薄くコーティングする技術が開発され、蛍光灯の微弱な紫外線でも効果的に有機物が分解されることがわかりました。また、1997年に酸化チタンの表面が紫外線に誘起されると非常に水に馴染みやすくなり、表面に落とした水滴が一面に薄く広がるという超親水性を見いだしました。つまり、光触媒は日本発の技術なのです。

光触媒作用の発見(イラスト)

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3 光触媒の原理

光触媒には、「有害化学物質の分解」と「超親水性」の2つの作用があり、その原理を次に紹介します。なお、光触媒には他の材料もありますが、ほとんどは酸化チタン(TiO2)が用いられています。それは、安定性、耐久性、価格面で酸化チタンが最も優れた材料だからです。

1) 有害化学物質の分解作用

酸化チタンに、高いエネルギーをもつ光、つまり紫外線をあてると、電子と正孔が生成されます。これが水や酸素などと反応し、活性酸素や水酸ラジカル(・OH)を生成します。この活性酸素や水酸ラジカルは、非常に酸化性が高く有害化学物質などを分解します。

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有害化学物質分解のメカニズム(イラスト)

2) 超親水作用

酸化チタンに光があたると、その表面が超親水性になります。

超親水性は、ガラスや鏡が水蒸気で曇ることを防止します。また、ほこりや油などの汚れを付きにくくする働きもします。これは、超親水性の表面では水が表面と汚れの間に入り込んで汚れを浮き上がらせ、雨などが汚れを洗い流すからです。

超親水性のメカニズム(イラスト)

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超親水性の機能(イラスト)

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4 拡がる用途

光触媒を利用することにより、大気浄化、水質浄化、汚染防止、脱臭、抗菌、院内感染防止、曇り防止など幅広い用途に応用ができます。新しい分野の応用はさらに拡がっています。しかし、光触媒の酸化チタンは光の中でも紫外線でないと機能しないという欠点があります。普通の光(可視光)でも同じような働きができればさらに用途が拡がります。そのような光触媒材料の研究開発も進んでいます。光触媒技術は日本発の新技術です。日本の技術はこれから世界に広まっていくと考えられます。

拡がる用途(イラスト)。大気浄化、水質浄化、汚染防止、脱臭、抗菌、曇り防止など幅広い用途に応用。

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